１８世紀（せいき）に産業革命（さんぎょうかくめい）がおこってから、ぼくたちは石油（せきゆ）や石炭（せきたん）などの大量（たいりょう）の化石燃料（かせきねんりょう）を使（つか）ってきた。たとえば電気（でんき）は石油（せきゆ）を燃（も）やして作（つく）っているし、また自動車（じどうしゃ）や飛行機（ひこうき）も燃料（ねんりょう）をエンジンのなかで燃（も）やし動（うご）いているね。いまぼくたちの生活（せいかつ）と化石燃料（かせきんねんりょう）は切（き）っても切（き）り放（はな）せないものになっているんだ。
　でも、この化石燃料（かせきねんりょう）を燃（も）やすとき、ぼくたちは大気中（たいきちゅう）に二酸化炭素（にさんかたんそ）を大量（たいりょう）に出（だ）すことになってしまう。この二酸化炭素（にさんかたんそ）は温室効果（おんしつこうか）ガスっていわれていて、よぶんな熱（ねつ）が地球（ちきゅう）の外（そと）に放出（ほうしゅつ）されることを妨（さまた）げてしまうんだ。そして地球（ちきゅう）のなかに熱（ねつ）がたまり、地球全体（ちきゅうぜんたい）の気温（きおん）が上昇（じょうしょう）する。これを「温暖化（おんだんか）」というんだよ。
　「それじゃ、地球（ちきゅう）があったかくなるからいいじゃない」というのは間違（まちが）い。
　地球（ちきゅう）が温暖化（おんだんか）すると、南極（なんきょく）や北極（ほっきょく）の氷（こおり）がとけ、いまより、海水（かいすい）がふえ、海（うみ）に沈（しず）むところがでてくるし、そのほかにも、大地（だいち）が砂漠化（さばくか）したり気象（きしょう）が不安定（ふあんてい）になったり、マラリアのような病気（びょうき）が広（ひろ）がるかもしれないなどの多（おお）くの問題（もんだい）が起（お）きてくる、といわれているんだ。
　「ちょっとまって。そういえば植物（しょくぶつ）は二酸化炭素（にさんかたんそ）をすって酸素（さんそ）に変（か）えてくれるんじゃないの」
　ほんとうはそうなんだ。でも、熱帯（ねったい）のジャングルの木（き）が大量（たいりょう）に切（き）り倒（たお）され、毎年（まいとし）日本（にほん）の面積（めんせき）の半分（はんぶん）の森（もり）が減（へ）っている。もう森（もり）や自然（しぜん）の力（ちから）だけでは温暖化（おんだんか）の進行（しんこう）は防（ふせ）ぐことはできないんだ。

(写真（しゃしん）：グリーンピース・ジャパン提供（ていきょう））