こどもくらぶを訪ねて


■編集者は、どんな人たち?
 こどもくらぶの年齢構成は、20代が半数の10名、30代3名、40代1名、50代4名。
男性5名に対して、女性は3倍だそうです。
 4階の編集室も覗かせて頂きましたが、明るく、きれいなウッディー調のオフィス(その日の天気が快晴だったため、窓からは、富士山が、大きく、くっきり見えていました)。
 私が入っていくと、どの方も、Macに向かっている作業の手を休め、わざわざ立ち上がって、とても感じよく挨拶してくださいました。ここが、あれだけたくさんの、しかも、よい作品を生み出しているオフィスなのかと、少し不思議な感じさえしました。
 なぜなら、よくある編集部の雰囲気とはまったくちがい、ひとことでいうと、とても元気で明るい。BGMもポップスが流れていました。
 一般に編集部というと、資料にうもれたなかで、一人ひとりがこつこつ仕事をしているところが多いようですが、ここは全員のパワーが感じられました。このパワーなら、あれだけの作品をつくれるわけだと、ひとり納得。
 最近の作品も、『ギネス世界記録2005 50周年特別編集』をはじめ、ほるぷ出版の「できるぞ! NGO」シリーズ全5巻、鈴木出版の「救助犬」など、すでに全国の図書館にたくさん入っているものばかりです。ですが、私がいちばん興味をもったのは、岩崎書店から3月に出版される「平和・環境・歴史を考える国境の本」です。ちょうど、沖ノ鳥島の近くの日本の排他的経済水域で、中国が調査活動をしているというニュースで、日本中がさわがしかったときの取材だったからでもあります。
 そのとき、こどもくらぶでは、まさにタイムリーに「日本の排他的経済水域」を子どもにもわかるように解説する本の編集作業をしていたのです。
 ちらっと見えただけでしたが、大人でも難解な内容を、大きな地図と写真で実に分かりやすく見せる、こどもくらぶの児童書の「見せ方」に、とてもびっくりさせられました。

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